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 Chengdu 2023

旅日記 Day4 - 02

次に成都から約30キロ離れた四川省の広漢市という所にある三星堆博物館を見学する。

この日はチケットの予約の関係で今回の旅の目玉という場所を3箇所連続で見学する予定になっている。(本当は目玉は分けたかったのだけれど…。)
この博物館の後は「川劇」のショーを見学することになっていて、それの開始時刻が決まっているため、博物館を見学出来る時間が限られている。
この日は博物館も混んでいて入場に時間がかかるかもしれないので、昼食は短時間で済ませたほうがいいとガイドさんがいうので、三星堆博物館の駐車場に隣接する公園内の屋台で簡単に食べることにした。

ここでも豆花
写真を撮り忘れましたが
他に汁麺を食べました

三星堆博物館とは、ここ広漢市の三星堆で発見された遺跡からの出土品を展示するために1997年に建てられた博物館。

この地では1929年に農民が農地から玉器を見つけたことをきっかけに1931年に遺跡が発掘されていたのだけれど、四川のこの辺りの文明は他地域よりかなり遅れていると認識されていたこともあり、その時点では本格的な発掘調査は行われなかった。
その後1980年代になってやっと本格的な発掘が始まり、多くの玉器・金器・青銅器等が出土し祭祀跡が発見されたことにより、新石器時代の終わり頃(紀元前2800年頃)から紀元前800年頃まで2000年続いた文明、古蜀国(三国時代の蜀/蜀漢ではなく、それより前の時代)の都であるとみらるようになった。
それまで中国の起源は黄河文明で、それを継承したのが四川など長江流域の文明と考えられていたものが、この三星堆遺跡の発掘調査により黄河文明とは異なる文明が四川で発展していたと考えられるようになり、世界でもとても注目された発見だったのだそう。

三星堆博物館の入口
(看板の文字が写っていない雑な写真ですが)
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春節用でしょうか派手な飾りです
干支のウサギやぼんぼりの中に
遺跡で発掘された文物のイラストもあります
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この当時は新館が建設中でした
もう完成してオープンしているようです

私達が訪問した時は2つの展示棟があったのだけれど、敷地奥に建つ第2展示棟(青銅館)を先に見学する。(新館が出来ているので展示されている棟が変わっているかもしれません。)

青銅館
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青銅人頭像
様々な形のものが出土しているそうです
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青銅縦目仮面
飛び出した目が特徴的な大きな仮面
三星堆文明の代表的な出土品

額の中央に四角い穴が開いていますが
ここには飾りが取り付けられていた
と考えられているそうです

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衝撃的な形状だったので別角度でも

この古蜀国を建国したとされる王が
目が縦だったといわれているのだそう
目が出ていたということでしょうか

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目が飛び出していない仮面もありました
こちらも四角い穴がいくつかあいているので
様々な飾りが施されていたようです
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金箔で出来たお面
青銅の像にかぶせるもののようです
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青銅製人物立像
2021年に出土したもののようです
手に持っているのは鳥とされ
中国語だと「青銅持鳥立人像」
と表記されています
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吹抜けに置かれた
青銅神樹の3.5倍の複製品
(実寸でなくてもこう呼びますか?)

下部には龍、枝には鳥がとまっています

青銅館を見学した後は第1展示棟(総合館)を見学する。

外の広場に置かれた像
出土品の複製品ですが
これも三星堆文明の代表的な出土品の1つです
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祭司の像
二人の子供付きの像ではないですよ
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現在の四川省の通称・略称は「蜀」です
三星堆遺跡はこの蜀の地にあった
「古蜀国」の文明のもの

総合館には入場待ちの長い列が出来ていて全く動いていないようだったのだけれど、少しするとサクサク動き始めてすぐに入場できた。

こちらには陶器など
青銅器以外のものも展示されています
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金箔で出来たお面など出土したものの説明パネル
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外の広場に置かれていた
青銅立人像の実物?
(これも複製品でしょうかね)

約2.6メートルもあって
世界最大の青銅立人像なのだそう
祭司の像で
手には儀仗を持っていた
と推測されています

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青銅で出来た虎の形の装飾品
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金の杖
木に金箔が巻いてあったそうです

三星堆からは金製品も多く出土しています

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こちらは先程見学した青銅館に
3.5倍模型があった「青銅神樹」
実物も3.96メートルもあるそうです

博物館は本当に混んでいて、じっくり見るという感じではなかったけれど、歴史に詳しくない私でも様々な感情がわいてくるとても素晴らしい展示物だった。

外の広場では
こんな方たちと写真が撮れます
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この年の干支はウサギなので
この年限定もしくはお正月限定でしょうか
とはいえクオリティに差がありすぎ…

博物館を見学した後はドライバーさんと合流して、川劇観賞のため車で成都市内へ戻る。

→ 次は、川劇

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