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 Switzerland 2015

旅日記 4日目(2015/05/02)-02

この列車は主に川沿いを走っていく。

クールを出発してしばらくは
こんな山が見えていました
チューリヒからの列車とはまた違った景色です

山の土がこんな色なので川の水も濁って
白っぽくなっています↓

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目的地が近づく頃には
こんな景色にかわりました

このレーティッシュ鉄道というのは、主要駅以外の駅は「リクエストストップ」というものになっていることが多いのだそう。
バスなどと同じく、車両内にあるボタンを押さないと停車しないのだ。(これについては、ちゃんと夫が事前に調べてありました。)

リクエストしないと停まらない駅の場合
このように表示されます
でも、これは新しい車両だったので
電光掲示がありましたが
帰りに乗った列車は古いタイプの車両で
電光掲示板はなくアナウンスだけでした
古い車両の場合聞き逃さないよう注意してください

リクエストする際のボタンは車両の両端
↓扉の所にあります

↑この青地に黄色が「ストップボタン」です
×マークになっているので
押してよいのか不安になりますが…

電光掲示板に表示されているのは私達が降りる駅です
ちゃんとSTOPになっています

これは私達がボタンを押したのではなく
次の停車駅のアナウンスと同時に
ストップライトがつきました
車掌さんが操作してくれたのかと思っていましたが
一緒に降りた人がいたので
その人が押したのかもしれないし
この駅から乗車する人が押していたのかも

こうして無事、最寄り駅で列車を降り、ちょうど車掌さんもホームに降りてきていたので手を振って挨拶をした。

Sumvitg-Cumpadials
こんなかわいい駅舎です
この鉄道会社の小さな駅の駅舎は
このデザインでした

ほぼ無人駅(時々人がいて売店が開いているのだとか)

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このSumvitg-Cumpadialsという駅から、目的地である聖ベネディクト教会まで、ひたすら坂を上がっていくことになる。

この案内板にしたがって進みます
これによると教会までは50分…

駅の標高は982mとなっています
目的地は1316mだそうです…

私達は、この案内板と夫が印刷してきた道順などが書かれていないgoogle mapと、携帯電話にダウンロードしておいたオフラインマップに表示されるGPSを頼りに教会を目指す。

■ 聖ベネディクト教会への行き方

帰路、駅で教会のパンフレットを発見しました。
3つ上の駅舎の写真の右端の方の壁に設けられたアクリルケースの中にあります。
このパンフレットに地図と英語で書かれた行き方が載っていました。
帰りに気付いたので、実際にその地図を見て行った訳ではないのですが、比較的分かりやすい地図だと思います。

このパンフレットが必ず駅にあるとは限らないので、Sumvitg村の観光案内所のWebサイトに、このパンフレットのPDFがありますので、事前にダウンロードして印刷していくと良いと思います。

http://sumvitg-turissem.ch/wordpress/wp-content/uploads/2014/05/flyer_sbenedetg.pdf

上記PDFが上手く表示されない場合

http://sumvitg-turissem.ch/

上記TOPページにアクセス→上部の帯状のメニューの「Natur & Kultur」をクリック
左側のメニューの「Caplutta S. Benedetg」をクリック
表示されたページの» Hier finden Sie alle Details zur Anfahrt usw. (PDF)をクリック

そのPDFの地図で、教会の手前にレストランマークがありますが、この日は営業していませんでした。

PDFだと地図が2ページに分割されていますが、まぁまぁわかりやすいと思います。

で、このパンフレットを持たない方向音痴の私達は、結果的にルートの選択ミスをして、案内に書かれた時間より30分も長い、1時間20分くらいかかって教会へ行くことになる。(途中、休み休みだったとはいえ、時間がかかりすぎですね…。夫が事前にネットで調べた際、こんなに時間がかかっている人はいなかったそうです。私達が普段運動不足であまりに体力がなかったからで、普通の人ならいくらなんでもそんなにかからない、と思います。)

駅を出て、こんな道を進みます
前を行くのは同じ列車を降りたおじいさん
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しばらく上がっていくと舗装された道に出ます
木のガードレール
(木材なのでレールとは言わないかな?)
継手は端を斜めにカットして重ねているだけです

ちなみに端部はこんな納め方でした↓

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で、この後さっそく選択ミス
車も通る舗装されている道から
この正面にある
舗装されていない道に入ってしまいました
(案内板では、この道でも行けるとあり
間違ってはいません)
この写真は帰りに撮ったものですが
行きはこの写真の右側から来ます

この舗装されていない道に入った所に案内板があって
上(舗装されていない道)にも
左(舗装された道)にも教会の案内が出ていたのです

迷いなくショートカットコースを選ぼう
と喜んで進んでいったのですが、結果は…

この道に入ってすぐのところ
上の写真に写っているベンチに座って、最初の休憩
この頃は余裕がありました…
で、眼下の集落の写真をパチリ↓

右端にはこの集落の教会
この教会だったら良かったのだけれど…
同じ列車で降りたおじいさんは
この集落の人だったようです
.
舗装されていない道はこんな感じで続きます
こういう道を歩きなれている人以外は
舗装された道を進むのが正解なんだと思います…

ここはまだうっすらワダチがありますが
最終的には、それすらないような道になります
けものみちと呼ぶ程ではありませんが…

想像以上に歩きにくくて
この道に入ってからは10メートルも歩いたら
地面に座って休憩…といった感じになりました

かなり汗をかくので、その都度水分補給…
持っていたのは列車で昼食を食べた際に残したジュース
それぞれペットボトル半分くらい
その他、飲みかけのペットボトルの水(2/3くらい)
教会、到着時には飲み切ってしまいました

道中、水を購入するような場所はありませんので
荷物になりますが、飲物持参のほうがいいと思います
(先程の地図にある教会手前のレストランが
営業している日もあるのかもしれませんが…)

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この先に建物が見えていますが
その先に家や納屋のような建物が3棟くらい建っていて
そこの庭先を抜けて犬に吠えられながら
舗装された道へ出ました
これは正解だったのかどうか…?

でも庭先を抜けて行かないと
最後に崖みたいな勾配を上がらないと
舗装されている道路に出られないようになっていました…

赤い矢印がパンフレットの推奨ルート
水色が私達が進んでいった舗装されていないルート
黄色の矢印が私達が行かなかった
尋常じゃない勾配ルート
白い★印が運命の分かれ道のベンチ
地図はgoogle mapより

こうやって見ると、水色のルートも
たいしてショートカットしてませんね…

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舗装された通りに戻って
またしばらく上がっていくと
レストランの看板がありました
汗をたっぷりかいて手持ちの飲物もなくなってきたので
ここでビールでも飲めたら最高だなと思ったのですが
営業していませんでした…
でも、やっとゴールが見えてきました

真ん中にある焦げ茶の建物の右となりです
まだまだ上だなぁ…

こうやって苦労してあがってきたのは、ピーター・ズントー設計の聖ベネディクト教会を見るため。
このスンヴィッツという小さな村には、中世に建った教会があったのだけれど、それが雪崩で壊れてしまい、新しい教会の設計をズントーに依頼したのだそう。
1989年に建っている。

ピーター・ズントー設計の聖ベネディクト教会
…やっと到着

出発前に見ていた写真のイメージで
何もない崖にポツンと建っているのかと
思っていましたが
廻りにはいくつかおうちがありました
さすがに真横などではありませんが…

同じズントーの設計で
ドイツのケルン近郊に建っている
ブラザー・クラウス野外礼拝堂の崖バージョン
と勝手にイメージしていたんですけど違いました


↑ちなみにこれが、ブラザー・クラウス野外礼拝堂
(ドイツ ケルン近郊)
黄色い花畑の中にポツーンと建ってます

 
話を聖ベネディクト教会に戻して…
 このアングルだと他の建物が入りますね↑
このぐらいの距離感で住宅が建っています

写真の質が悪く石造りのようにも見えますが木造です

教会の向かいに水場があったので、そこで汗だくになった手や顔を洗って(お清めして?)から、さっそく教会を見学することにした。

これがその水場↓
この水、飲めるんだろうな
とは思ったのですが
勇気がなくて飲みませんでした…
冷たくて気持ちの良い水でしたが…
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ここが教会の入口です
ズントーっぽいですね
.
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教会内部はこういった感じ
とても小さな空間ですが
小舟のようなフォルムで
上部の開口から入る柔らかな光で
とても落ち着いた空間になっています
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地元の方がお祈りにいらしてました
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こうして、たっぷりと時間をかけて教会を見学した後(たっぷり見学したのは夫で、私は主に水場の上にあったベンチで休憩…)、教会内にあった絵葉書を購入した。(もちろん無人なので、料金箱にお金を入れるシステムです。)

苦労して上がってきた甲斐のある教会でした

ここから、また歩いて駅へと戻る。

行きに教会の少し手前にあったベンチで休憩していた際、近くの家の人が車で出かける所であいさつを交わしていたのだけれど、帰り道では、その人の運転する車とすれ違った(用事を終えて家に帰るところかな?)。
その人が先に私達に気付いたようで、クラクションを鳴らして挨拶してくれた。
行きに、ショートカットコースに入らなければ、こういった地元の人の車に乗せてもらうことも出来たのかもしれない…。(結構そうい人も多いそうです。うらやましい…。)

帰りはほぼ下りなので楽ちんです
線路が走っている谷の
向こう側の写真を撮る余裕もあります
.
帰りはショートカットコースには入らず
多分パンフレット推奨の道を下っていきました
羊(か山羊?)が放牧されていました

ボス(?)もいます↓

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ゴールが見えました↓
帰りは40分もかからずに到着できます

駅に着いたら、自分たちが乗る列車が来る前に、駅舎の横にある発着案内のボードに付いていたストップリクエストのボタン押しておいた。
でも、ボタンを押しても何も表示が変わらないので、列車が通過してしまうのではないかと不安だったのだけれど、来た列車はちゃんと停車してくれた。(その列車からは降りる人もいたので、その人たちがストップボタンを押したのかもしれないけれど。)

リクエストボタンの写真を撮り忘れました
駅の遠景写真を撮った時に写っていたので
そこを拡大してみました

列車内にあるのと同じく
黄色いボタンで×印になっています
この写真は反対側のホームにある案内のボードです
駅舎の横にあったのは、発着案内の下に
ストップボタンがあったかもしれません…

こうして、ハードな旅を終え、無事5時くらいにクールに戻ってくることが出来た。

→ 次は、少しだけクール

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