France 2008

旅日記 2日目(2008/04/27)-12

... この後は、修道院へ向かうため、旧港沿いの道を歩いて行った。
この日は快晴で、陽射しも強く、4月とは思えない程の暑さだったけれど、ボートや海を見ながら歩いているので、なかなか快適だった。
しばらく歩くと、旧港とは反対側に、ヨットを停泊させるための旧港から続いている小池があり、それを通り過ぎた先に門のようなものが見えた。
夫が「多分、ここを上がった所が修道院だ」と言うので、一応一言、「えーっ、坂の上なのーっ?」と文句を言ってから、坂を昇り始めた。

この道沿いは、芝生になっていたのだけれど、眺めがいいこともあり、数組のカップルがゴロンと横になってくつろいでいた。
くつろぐカップル達を横目に見ながら、アルコールを摂取した後だったこともあり、いつも以上にバテバテになりつつ坂を上がっていくと、一番上にたどり着いたのだけれど、そこには閉ざされた門しかなかった。
そこはどう見ても修道院ではなかった。

夫は、「いやー、途中でここって修道院じゃないかもと気がついたんだけれど、眺めが良さそうだったから、ねぇ・・・」と、若干語尾が弱まる言い訳をしていた。
まぁ確かに、眼下には旧港が広がっているのだけれど、先程の聖堂とはまた違った方向から旧港を眺めることができるので、無駄に上がってきてしまった・・・という感じではなかった。

せっかくだから景色を満喫しようということになり、一番眺めの良さそうな場所に移動し、そこで休憩をすることにした。
ここでやっとガイドブックを出し確認してみると、今いる場所はサン・ニコラ要塞という場所だということが分かった。
この要塞は、プロヴァンス地方で最も美しい要塞の1つに挙げられているのだそうだ。
夫の予定では、修道院へ寄った後、この要塞よりも先にある旧港の眺めが美しいという公園へ行こうかと思っていたそうなのだけれど、この要塞からの眺めで充分満足できたので、「さらに遠い公園まで行かずに済んでよかったね」と、地図も見ずに上がってきてしまった自分を正当化していた。

この後、今度こそ修道院へ行くことにしたのだけれど、修道院もこの要塞と同じ様に高台にあるのだそうだ。地図を見ると、今いる要塞の上から直接修道院まで行けそうな気もしたのだけれど、要塞の入口の扉が閉まっているせいか、高台のほうへ出る道が見つからなかった。
しょうがないので、渋々、また坂を下って、旧港沿いの道に戻り、先程通ったボートが停泊している小池の先まで来た道を戻って、小池の先を右に曲がり上り坂へと入った。(最初にレストランのほうから歩いてきた時には、小池の手前を左に曲がれば良かったのだ。)

しばらく坂や階段を上がっていくと、やっと修道院に到着した。
ここ、サン・ヴィクトール修道院は、5世紀に殉教者の墓の上に建てられたもので、その後も、増改築が繰り返された。要塞として建築された部分もあるので、見た目は、修道院というより要塞といった雰囲気だった。

修道院の写真は、単色モードで撮った、
この写真1枚しかなかった・・・実物は、もっときれいです

修道院の礼拝堂では、ちょうど地元の合唱団の方達が、練習をしている所だった。
しばらくの間、礼拝堂の椅子に座って歌を聴いていたのだけれど、なかなか白熱した指導で、何度も何度も途中でストップさせて、歌いなおさせていた。

その後、後方にある階段を降りて、地下祭室を見学した。
地下祭室は、いくつかの部屋に分かれていて、たくさんの石棺が置かれていた。
ガイドブックには、湿気が強く蒸し暑いと書かれていたけれど、そこまで暑い時期ではないせいか、確かに湿度は高そうだったけれど、涼しく感じるくらいだった。

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