France 2008

旅日記 2日目(2008/04/27)-14

... 旧港の北側も南側と同じ様に、旧港から離れるにつれ、坂を上っていくようになっている。
私達が歩いた所は、ガイドブックに書かれていた程『下町らしさ』を感じることは出来なかったけれど、若干、南側より道も細く、坂道が曲がりくねっていたかもしれない。
南側と比べて、旧港が見えなくても絵になる路地が多いような気もした。

パニエ地区の名物は、通りを挟んで向かい合う建物の間に渡されたロープに干された洗濯物だと、事前に情報を得ていたのだけれど、残念ながら私達が歩いた範囲では、そのような形で干された洗濯物は見ることができなかった。

少し前までは、どこの街でもそのような景色を見ることが出来たそうなのだけれど、今は景観を損なうということで、各地で禁止されているのだそうだ。
ということは、このパニエ地区でも、そういう干し方は禁止されてしまったのかもしれない。
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左:パニエ地区の洗濯物のオブジェ
風になびいているように見えますが、ホンモノの洗濯物ではありません。
以前は、パニエ地区の至るところでこのような光景が見られたとか。

右:旧港近くの広場にあった、植木のオブジェ
植木鉢だけで大人の背丈くらいあります。
この木はホンモノです。

坂を上がりながら、グルグルと迷いつつも進んでいくと、最初の目的地であるヴィエイユ・シャリテに到着した。ここは、旧慈善院で、17世紀半ばから18世紀半ばにかけて建てられた貧民救済院なのだそうだ。
正面には、半分に切った卵のような形の大きなドーム屋根が印象的な礼拝堂があり、それを囲むように回廊が建っている。
回廊は3層でなかなか整ったフォルムだった。

現在は、地中海研究所などの機関が入っていて、いくつかの博物館になっているそうなのだけれど、もう閉館時間を過ぎていた。
門が閉まっているように見えたのだけれど、横にある小さな門が開いていて、建物の敷地内には入ることが出来たので、礼拝堂の廻りをぐるりと一周廻り、ついでにトイレを借りた。

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ヴィエイユ・シャリテ

その後は、旧港の入口のほうにあるサント・マリー・マジョール大聖堂へと向かった。
こちらは、現在のマルセイユの大聖堂で、敷地内にふたつの教会が建っている。
古いほうは、もとは5世紀にさかのぼるそうなのだけれど、11〜12世紀に建てなおされたものになっている。
そして、その横の新しいほうの教会は、19世紀半ばに建設が始まったもので、大理石などを使った、とても大きな建物だった。
この大聖堂も、もう閉館時間になってしまっていたようで、中に入ることは出来なかったけれど、またしても敷地内には入ることが出来た。
古いほうの教会は、所々足場が組まれていて、改築工事の真っ只中だったのだけれど、新旧二つの教会が並んで建っている様子は、なかなかインパクトがあった。

サント・マリー・マジョール大聖堂

この大聖堂の見学を終えた時点で、予定していた時間より、1時間もオーバーしてしまったのだけれど、夫が印刷してきてあった鉄道の時刻表を確認すると、ほぼ1時間後に、この日の宿泊地であるアヴィニヨンへ行くTGVがあった。
それなので、マルセイユ観光はここで終わりにして、国鉄駅へと向かうことにした。

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