France 2008

旅日記 3日目(2008/04/28)-10

... この日の夕食のお店は、夫がインターネットで調べていたお店だった。
前日、夕食難民になった際にもお店の前まで行っていたのだけれど、中に明かりはついていたのだけれど、既に閉店してしまったようで入ることが出来なかったお店だった。
下見済みなので、迷わずにお店に到着した。
時間は19時30分を過ぎていたけれど、まだ先客はいなかった。
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このお店はベトナム料理のお店なのだけれど、中華っぽい料理もあった。
とりあえず、揚げ春巻きやバインセオといったベトナム料理の他、ワンタンスープなどを注文し、飲み物は、ビールと中国茶を注文した。
一番最初に、揚げ春巻きが運ばれてきたのだけれど、これは、ちゃんとした『ベトナムの揚げ春巻き』の味でおいしかった。
その後に運ばれてきた料理も、どれもしっかりとしていて、日本で食べる下手なベトナム料理よりずっと、しっかりとしたベトナム料理だった。

私たちが食事をしている間に、フランス人の家族連れのお客さんが入ってきていたのだけれど、その娘さん(推定7歳)は、アオザイを着ていた。
お店のマダムと、そのアオザイについて何か話していたけれど、フランス語だったので私たちには解読不能だったのだけれど、最近ベトナム旅行をして、その際にアオザイを作ってきたのだろうか。

その場で、私たちは『アオザイ』という名称を思い出せなくて、ずっと、あれってなんていう名前だったっけ?と話していたのだけれど、とうとう食事を終える時まで思い出すことができなかった。二人して、ウンウンうなりながら考えていたのだけれど、やはり思い出せないので、諦めて帰ることにしてお会計を済ませた。

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こうして、「さて帰ろう」と席を立って出口に向かっていたら、前を歩いていた夫が、突然振り返って、「アオザイだ!」と大きな声で叫んだ。
その瞬間、あまりの大きな声で、お店にいた人全員(←得意気な顔をした夫以外)が凍りついていた。
フランス人の女の子は、驚いて泣き出すんじゃないかと思って心配したのだけれど、うれしそうな顔をしてニコニコしていた。(実は、見た目の年齢以上にオトナで愛想笑いだったかもしれない。その女の子のお父さんやお母さんも笑っていた。いい人でよかった。)

夫は、お店を出てから、「アオザイって言葉がフランス人に通じるって思わなかったんだよねぇ」と意味不明な言い訳をしていた。(だいたい、アオザイって日本語じゃないし。)
まぁとにかく、女の子もその両親も、みんないい人で、突然アジア人の男が大声で娘の着ている服の名前を呼んでも、笑顔で対応してくれてよかった。

こうして、無事に(?)満足出来る夕食を終え(アヴィニヨンでは、まだ一度もフランス料理を食べていないのだけれど・・・)、雨がまだ降っていたので、小走りでホテルまで戻った。

■ RESTAURANT CROQ' NEM Le Tai

15,Boulevard Raspail
Tel. 04 09 85 06 82

ベトナム料理のお店。
レビュブリック門から城壁内に入り、メインストリートをまっすぐ進み、2区画先の『Bd Raspail通り』に入ります。

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その1本手前の道は、すぐに突き当たり右に曲がるようになっていますので、そこで曲がってしまっても道なりに進めばBoulevard(Bdと略して表記してあるかもしれません) Raspail通りに出ます。
しかし、このL字の道は、薄暗い通りなので、夜はメインストリートを利用したほうがいいと思います。
このBd Raspail通り沿い、左手にあります。

お店の看板に、『Vietnaminennes et Chinoises』とある通り、中華料理もメニューにありますが、しっかりとしたベトナム料理が食べられます。
揚げ春巻きやバインセオといったベトナム料理の他、ワンタンスープと肉の炒め物とビール2本、中国茶を頼み、約40ユーロでした。

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