France 2008

旅日記 4日目(2008/04/29)-06

... 次は、ゴルドという村に向かう。
南仏プロヴァンスを取り上げた雑誌には、必ず載っているような、リュベロン地方でも、特に有名な村なのだそうだ。
私たちも、今回この現地ツアーを選ぶ際に、絶対に外せない訪問地としてゴルドを挙げていたので、楽しみだった。

リュベロン地方のほとんどの村は、丘の頂上に城

があって、そこから広がるように斜面に沿って石造りの家が建ち並んでいるそうなのだけれど、その中でも特に、このゴルドの村が絵になると言われているのだそうだ。
それなので、ゴルドの村は、そこに訪れるだけではなく、ゴルドがある丘と向かいあう位置にある他の丘から眺めるべき場所なのだと思う。
だから、向かいの丘には、ちゃんとした展望台が整備されていた。

ゴルドの村から、この展望台まで歩いてくることも可能なようで、実際そうやって来ている人がいたけれど、谷を下って上がるということになるので、かなりハードそうだった。
普段、私たちも移動は公共交通機関を利用するので、このツアーに参加していなかったら、汗をかいて坂を上がってこなければならなかったのだ。
今回、それはあまりにハードそうだし、リュベロン地方の他にも行きたい所が多かったので、時間が足りないだろうということになり、このツアーに参加することにして、体力的には本当に楽だったけれど、常に集合時間を気にしないといけないし、旅が線ではなく、点と点になってしまうため、いまいち思い出に残らなそうだった。

夫は、最初のレ・ボーにいる時から、「やっぱり俺たちには集団行動は向かないなー」と(何故か私までその仲間に入れて)、嘆いていた。
まぁ、こういうツアーも、もっと積極的にいろいろ調べてから参加していたら、数十分間の滞在時間も有効に使えたのかもしれないけれど、私たちは、訪問する村の地図さえ持っていなかったので、どこに何があるのか分からず、村のほんの一部分しか見ることが出来なかったのだと思う。スタンプラリーに参加して、スタンプだけ押して廻ったって感じだ。

本当は、ツアーなりの楽しみ方があったとは思うのだけれど、とにかく夫は、集団行動から外れたがるし、私は集合時間が気になってしょうがないしで、二人していまいち満喫できずにいたのだけれど、まぁ、たった半日で、これだけの場所を廻るのは、普段の私たちだと無理なので、これはこれで悪くはなかったと思うことにした。

... ...

ゴルドを出て、次はセナンク修道院へ向かう。
今回のツアーを選ぶ際、ゴルドと同じくらい外せない訪問地が(夫の中では、もしかしたらゴルドより上だったかも)、このセナンク修道院だったのだ。
でも、ツアーの最初に運転手さんに、「セナンク修道院は中まで入るんですよね?」と聞くと、『時間があれば入るけど、遅れたら外から見るだけになる』と説明されて、各村で自由行動に入る前に、『セナンク修道院が見たければ、とにかく早く、集合時間には遅れないように!シャープに行動して!』と脅されて(?)いた。
だから、みんな時間通りにキビキビ動いていたと思うのだけれど(・・・スペイン人夫婦が毎度遅刻してきていたけれど、それも数分程度だったのに)、ゴルドを出る際には、『もう時間がなくなってしまったので、セナンク修道院は外から見るだけです』と言われてしまった。
夫は、「あれ絶対に最初から寄る気なんてなかったんだ!もう二度とこんなツアーには参加しないぞ!」と、ブーたれていた。

セナンク修道院
・・・を上から見る

結局、セナンク修道院を見下ろせる道路の路肩で車を降り、大急ぎで写真を撮っただけで、次の村に向けて出発した。
その道中、セナンク修道院のすぐ横を通ったのだけれど、もちろん通過するだけだった。
夫は「寄る気があれば寄れるのに。こいつ、やっぱり最初から寄る気がなかったんだな」と、ブツブツ文句を言っていた。
でも、夫以外の人は誰も不満そうではなかったので、このツアーに参加する人で、セナンク修道院の中まで見たいという人は少ないのだろう。
だから、ほとんどの場合、セナンク修道院は外から見るだけなのかもしれない。
セナンク修道院の中も見学したいけれど、個人ではなくツアーで行きたいという人は、ツアーの内容をよく確認してから参加することをお薦めします。

→ そんなブータレ夫を乗せた車は、最終目的地のルションへ向かいます


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