France 2008

旅日記 7日目(2008/05/02)-04

... チケット売り場が入っている建物の前の舗装されていない道を建物に向かって右手に進み、この建物の裏手に廻り下っていくと、ラ・トゥーレット修道院が見えてくる。
ここからは、草の中に作られた道をまた上っていくことになる。

ラ・トゥーレット修道院は、ル・コルビュジェが設計した建物だ。

私達が訪問した時には、大規模な改修が行なわれていて、一部に緑色のネットがかけられていたし、この時間帯は光も当っていなかったので、遠くから見た印象は、私のようなシロウトにとっては感動する程のものはなく、あらら結構汚れちゃっているのね、といった感想だった。(夫は充分興奮してたけど。)

この修道院は、コルビュジェの晩年の作品なのだけれど、ここを設計する5年前に設計したロンシャンの教会とは全く異なる外観になっている。
修道院と礼拝堂という違いはあるけれど、同じ人が設計したとは思えない外観なのだけれど、コルビュジェの建物は元来、機能性を重視したものだと思うので、今回の旅の2日目に訪問したマルセイユのユニテ・ダビタシオンや、このラ・トゥーレットがコルビュジェらしい建物で、ロンシャンの教会だけが異質ということなのかもしれない。(・・・プロが見たら、外観にも共通しているものも見出せるのかもしれないけど。)

ここからまた、草の中の道を上がっていくと、やっと修道院のすぐ横に出るので、ここからぐるりと一周、修道院の廻りを歩いてみることにした。

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かなり高低差のある斜面に建てられた建物の外周(一部中庭のような部分)を歩いていくと、随所にコルビュジェらしいディテールを見つけることが出来、トップライトなど内部空間をイメージできるものもたくさんあり、先程は感動しなかった私も、さすがに「やっぱりコルビュジェはすごい」と思えてきた。

建物の裏手が一番高くなっていて、舗装はされていないけれど、車が通る道があり、そこに修道院の入口があった。(ということは、先程草むらの下から見上げたのが裏で、こちらが正面なのだろうか?)
夫は、もう1周すると言うので、私は、入口の前にベンチがあったので、そこに座って待っていることにした。
ここにたどり着くまでの上り坂の連続で、疲れていたし汗もかいていたのだけれど、入口前のスペースは、日陰になっていたし風も抜けて、とても心地よかった。
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この奥のベンチで待ってました

裏(or表)の車が通る道
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突き出た樋はいかにもコルビュジェ↑
敷地もすごい

←これは、あの有名なトップライト
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↑この壁面の納まりもすごい
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礼拝堂の原色が塗られた横長の窓→

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そうしているうちに13:30近くになったので、チケット売り場があった建物に戻ることにした。
今度は、修道院の上側にある道を通っていくと、チケット売り場が入っていた建物の並びにレストランが入った建物があって、食事をしている人達がいた。
修道院に宿泊することもできるので、そこに泊まっている人達や、後で知ったのだけれど、修道院ではワークショップのようなものも行なわれているので、それに参加している人達が昼食をとる場所のようだった。
夫が得ていた修道院で食事が出来るというのは、この場所のことなのだと思う。(もしかしたら修道院が修復工事中だから、一時的にこちらの建物が利用されていただけかも・・・。)

修道院の入口の扉に掲示されていた紙
右上の引き出し線が書かれているのが修道院で
左下にマークされているのがチケット売り場

オープン時間・電話番号等は、訪問時のものなので、
現在は変更になっている可能性もあります
必ずご自身で、確認してください

チケット売り場(上記地図に書かれたレセプション)には、様々な料金が掲示してあったのだけれど、私達は8ユーロのチケットを購入した。
夫が、「14:30からのガイドツアーは?」と聞くと、それはフランス語のみのツアーだから、地図を渡すから自分で自由に見学して、と断られてしまった。
(でも、後で知ったのだけれど、有名なトップライトがある地下の小礼拝堂には、普通の(8ユーロの)入場料では入ることが出来ず、ガイドツアー(と、多分宿泊者とワークショップ参加者・・・このあたりは不明確です・・・)でしか見ることが出来ないのだ。
私達は、偶然中を見ることが出来たのだけれど(これについては後述)、小礼拝堂を見学したい方は、フランス語のみと言われてもガイドツアーに参加したほうがいいと思う。)

チケットを購入した後、デポジットのようなものとして、パスポートか何かを預けるように言われたのだけれど、この日はパスポートを携帯していなかった。
たまたまカバンに入れっぱなしになっていた、家の鍵でどうだろう?と思ったのだけれど、とりあえずパスポートのコピーがあったので、これでもいいですか?と聞くと、大丈夫だという答えが返ってきたので、それを渡し、修道院の鍵を受け取った。

→ 次は修道院の中を見学


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