Sicilia 2008

旅日記 4日目(2007/12/30)-02

... 迎えに来てくれたタクシーは、前日、鉄道駅からこのホテルまで移動する際に乗ったタクシーだった。
運転手さんも、私たちを乗せたことを覚えていたようで、お互いに「あらまぁ偶然」といった感じで挨拶を交わした。

夫は「この人、メーター制じゃないから、また『超適当

に10ユーロ』だぞ」と苦笑していたけれど、実際、前日にホテルから乗ったメータータクシーだと、駅の先にある考古学地区まで10ユーロちょっとだったので、駅まではメーターだと10ユーロを欠けるのは確実なのだと思う。

オルティジア島内は、一方通行が多いせいか、ホテルからぐるりと迂回して、私たちのホテルが面しているのとは逆の海側の道を通って半島側へと移動した。
こちらは、前日の夜のレストランの近くになるのだけれど、夜は海までは歩かなかったので、初めて見る風景だった。
この反対側の海沿いは、私たちのホテルのほうの景色とは、また一味違っていて、運転手さんも「きれいでしょ?」というようなことを言ってきた。
メータータクシーではないので、遠回りしたからといって料金が変わるということはないので、もしかしたら、わざわざ遠回りして、この景色を見せてくれたのかもしれない。(←と良いほうに解釈。実際、ホテルから観光に行く際に乗ったタクシーは違うルートだったし…。)
シラクーサの最後に「おまけ」をプレゼントしてもらえた気分で、私も上機嫌で、この旅で覚えた単語『ベッラ(美しい)』と日本語をミックスして「ホントだー『ベッラ』だね〜」と返してみたら、なんとか通じたみたいで運転手さんもうれしそうな顔をしていた。

... ...

ホテルの写真

半島側に入って少し行くと、鉄道駅が見えてきた。
バス停は鉄道駅の先なんだなぁ〜と思っていたら、「着いたよ」というようなことを運転手さんが言うので、夫が「違うよー『ブス』だよー」というようなことを言うと、そうだったね間違えちゃったよーというようなことを言いながら、Uターンして戻っていった。夫は、「やっぱりこの人、すっごい適当…」と笑っていた。
バス停は、鉄道駅より少しだけ手前にあった。
そして料金は、夫の予想通り「10ユーロ」だった。
駅で客待ちしていたタクシーに乗っても10ユーロ、迎車してもらっても10ユーロ(しかも、迂回して)なのだから、そんなに無茶な値段ではないと思う。
もしかしたら、タクシー協会のようなものでメーターじゃない場合の料金の決まりがあり、その通りの適正価格のかもしれないけれど、あの運転手さんの覚えている英語は『テン ユーロ』だけなのかも…ということになり、運転手さんのことは『テン・ユーロおじさん』と命名した。
スーツケースをトランクから出してもらった後、握手をして分かれた。

→ 次は、バス停で


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