Sicilia 2008

旅日記 5日目(2007/12/31)-12

... 出発前に、パレルモの大晦日がどういうものか、全くつかめずにいた。
ネットで得た、何年も前の『ポリテアーマ劇場の前の広場で花火があがった』という情報だけを頼りに、クアットロ・カンティからマクエダ通りを進み、マッシモ劇場のさらに先にあるポリテアーマ劇場に向かったのだけれど、マクエダ通りは大晦日の22時にしては、随分とひっそりとしていた。
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しばらく歩いて、マッシモ劇場の前くらいまで来ると、やっと賑わいをみせてきたのだけれど、これは大晦日だからというよりいつもの夜の賑わいという感じでもあった。唯一、もうすぐ新年なんだな…と思えたのは、時々聞こえてくる爆竹の音だけだった。

しかし、マッシモ劇場の先で通り名が変わるところからは歩行者天国になっていて(時々車も通ったけど、車道を人が歩いていたから、基本、車両通行止め…なのだと思う)、だんだん人も多くなり、それに比例して爆竹がなる回数も増えてきた。
そして、ポリテアーマ劇場の近くまでくると、スプマンテを売る露店が並んでいた。

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ポリテアーマ劇場の前では、スプマンテを売るお店のほか、パニーニやスナック菓子を売る移動販売車や、焼き栗屋さんなど、たくさんのお店が出ていた。
以前、ポルトガルのリスボンで大晦日を迎えたときには、売店が大行列で食べ物を買うのも苦労したけれど、ここではお店の数も多く、難なく買うことが出来そうだった。

ポリテアーマ劇場の前には、足元にクリスタルが散りばめられた美しいクリスマスツリーが飾られていた。有名なクリスタルメーカーがスポンサーと書いてあったけれど、クリスタルに手を触れないよう、柵で囲まれていた。
遠くから見るとシンプルで上品な美しさで、近くで見るとキラキラとカラフルに輝いている、本当に美しいツリーだった。

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劇場と通りを挟んで反対側のカステルヌオーヴォ広場ではコンサートが行なわれていた。
私達は知らない人だったけれど、ずっと同じ人達が歌っていて、観ている人もずっと一緒になって盛り上がっていたので、イタリアでは有名な人なのかもしれない。

私達も、この会場の横の露店で、スプマンテのミニボトルを1本買って、それを飲みながら、少しの間、このコンサートを観ていた。(遠慮深く、一番後ろのほうで。)
演奏している人も知らないし、演奏している曲も知らない曲だったけれど、みんなが盛り上がっているので、なんとなく私達も幸せな気分になってきた。

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激混みなので、遠くから見てました

望遠で撮っても誰か分かりません…

それまでほとんどお腹がすいていなかったのだけれど、スプマンテを飲み始めたら、口寂しくなってきてしまったので、何かおつまみを買うことにし、売店へ向かった。

→ 次も、カステルヌオーヴォ広場で


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