Sicilia 2008

旅日記 7日目(2008/01/02)-04

... 私達が目指していた『名所』は、『アンヌンツィアータ聖所記念堂(サントゥアリオ・デッラヌンツィアータ)』という聖堂だった。
この聖堂は、トラーパニ最大の名所と書かれた本もあり、確かに観光バスが何台も横付けされ、見学している人も多かった。
私達が、ロープウェイから見て目印としていた緑地は、ヴィラ・ヘポーリの庭園で、それに面して聖堂が建っている。
ファサードにはバラ窓がある堂々とした建物だった。

ここは14世紀の創建なのだけれど、今の建物は18世紀に再建されたものになるらしい。でも、ゴシックのファサードは創建当時をしのばせるものなのだそうだ。

ちなみに鐘楼は、バロック様式で、屋根のあるタイプだった。

内部は、バロック様式とロココ様式ということなのだけれど、きらびやかな教会内部を見続けていたので、ちょっぴり簡素な印象だった。
でも、この聖堂の見所は、この入ってすぐの所ではなく、主祭壇に横から入る後方の礼拝堂だということなので、さっそく、後ろの礼拝堂へと進むことにした。

後ろの礼拝堂は『聖母の礼拝堂』と呼ばれていて、たくさんの西洋人の旅行客がいて、みな熱心に写真を撮っていた。
教会の中というのは、写真を撮ってはいけない所もあるせいか、撮ってもいい教会だとしても、私達は、フラッシュはたかず、一応遠慮しながら写真を撮るようにしている。
でも、キリスト教を信仰しているであろう西洋の人が、全く遠慮せずに何度もフラッシュをたいて写真を撮っているのをみると、なんだか複雑な心境になるのだけれど、信仰心があるからこそ、写真に残したいと思うものなのだろうか。

...

主祭壇

聖母の礼拝堂

主祭壇の後ろの礼拝堂を進み、柵で区切られた奥へと進むと、中央の一段高くなった所に大理石の聖母子像が置かれていた。
この像は特に篤く信仰されているようで、みな一列に並んで、この母子像の廻りを一周し、母子像の真後ろにある段を上がって、像のスカートの裾に触れて祈りを捧げていた。
熱心に写真を撮っていた人達もみな、この時は熱心にお祈りしていたのだけれど、中には聖母子像の裏側でもバシバシ写真を撮っている人もいた。

信仰心って・・・?という疑問を残したまま、この礼拝堂を見終え、隣の礼拝堂へ移動すると、その礼拝堂には、銀でできた街の守護神が置かれていた。
こちらの礼拝堂もまた、とても美しかった。

この聖堂は、主祭壇の後ろに見所が隠れている。
後ろの礼拝堂は、小さいけれど、確かに『見所』だけあって、本当に美しかった。
うっかり、主祭壇だけ見て「あれが最大の見所なのかなぁ…」という感想を持って帰ることにならなくて済んでよかった。

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聖母子像

守護聖人の像

礼拝堂から直接出入りできる扉があり、そこから出ると、聖堂横の『Via Conte A.Pepoli』という通りに出ることが出来る。

ここからは、私達の持っているガイドブックの地図に載っている範囲なので、この通りを真っ直ぐ進んで、街の中心地へと向かっていくことにした。

→ 次は魚市場方面へ


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