Sicilia 2008

旅日記 7日目(2008/01/02)-05

... 聖堂を出ると、外はポツポツと雨が降り出していた。
空は明るく、通り雨のようだったので、カフェにでも入って雨宿りをしたほうがいいんじゃない?と提案してみたのだけれど、夫が「向かっている方角は晴れているから大丈夫だ!」と自信満々にいうので、「雨雲が、私達を同じ方向に進んでいるかもしれないじゃん!」と文句は言ってみたけれど、とりあえず、素直に(渋々?)歩き続けた。
今から向かうのは、駅よりも先になるらしい。
歩いて行くには、かなり距離があるということだったので、途中で、バスが通ったらそれに乗ってみる?と話していたのだけれど、運よく、空車のタクシーが通りかかった。
これを逃してはいかん!と、ものすごいオーバーアクションで手を振ると(←この旅2度目)、さすがに気付いて停まってくれたので、行き先を『魚市場』と伝え、タクシーに乗り込んだ。
タクシーに乗って少し走ると、夫が言うように雨はやんで青空が広がっていた。

少しするとタクシーは、とても趣きのある建物が建ち並ぶ通りへと入っていった。
夫が、この辺りが旧市街だと説明してくれた。
そのきれいな通りを抜けた所でタクシーは停まった。
運転手さんが「ここが『魚市場』だよ」と言って指差しているのは、『魚市場へ向かう』という夫の言葉からイメージしていた場所とは全く異なっていて、単なるガラ〜ンとした小さな広場だった。夫もイメージしていたものと違っていたらしく、「あれ?」と言っていたけれど、とりあえず、そこは間違いなく『魚市場』のようなので、料金を支払って、タクシーを降りた。

...
↑魚市場の柱廊
強い日差しで作られるアーチの影が美しい
広場の像…錆びていてちょっぴり物悲しい→

この広場には、ちゃんと『Piazza Mercato del Pesce』というプレートが出ていた。
ということは、ここって大昔の魚市場の跡地ってことなの?と思っていたのだけれど、そこまで大昔ではなく、数年前まで、この場所で市場が開かれていたのだそうだ。
海を背にした半円形の柱廊があるこの場所で開かれた市場って、本当に雰囲気が良かったんだろうなーと思う。もうお昼近くなので、この場所で今も市場が開かれているとしても、もう終わっている時間だったかもしれないけれど、本当に残念だった。

...

確かに『魚市場広場』

広場の裏手は海!

と、残念ながら『魚市場広場』しか見ることが出来なかったのだけれど、この後は、さっきタクシーで通過した旧市街の通りをぶらぶらと歩く予定だったそうなので、夫は「無駄だった訳じゃない!」と主張していた。
そういうことなので、『文句担当係り』の私としては、「lこれって明らかに予習不足だよね」と嫌味を一言つぶやいた後、旧市街散策へと繰り出すことにした。

→ 次は旧市街をぐるぐる


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