Sicilia 2008

旅日記 7日目(2008/01/02)-08

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この後、海沿いの道から、街中へと入って行くと、先程歩いた旧市街の中心地とは全く異なり、細い通り沿いに古い建物がゴチャゴチャと建ち並んでいた。
商店やレストランもポツポツとあったけれど、基本的には下町の住宅街といった印象だった。

この路地を、夫が「こっちが駅だ!」と言うほうに向かって進んで行ったのだけれど、道が入り組んでいるので、だんだん方向が分らなくなってきて、今自分達が、ガイドブックの地図上のどこにいるのか全く分からなくなってしまった。
夫のセリフも「こっちが駅だと思う」という弱々しいものになって

きたのだけれど、ちょうど、街中の写真を撮っていると、バルコニーに出ているおじさんと目があったので、夫が「駅はどっちですか?」と尋ねると、指差しで「あっちだ」と教えてくれた。

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そのおじさんが指差してくれた方向へ進んでいくと、大きな公園に出た。ガイドブックに載っている地図をみると、この公園の先が駅になっているらしい。
夫は「駅だ!駅だぞ〜!!」と飛び跳ねながら叫んでしまうくらい喜んでいた。(←ちょっとフィクションです。さすがに飛び跳ねていなかったし、叫んでもいなかった。)

でも、実際夫は「また駅にたどり着けず、乗ろうと思っていた列車に乗れなかったらどうしよう…」と不安だったのだそうだ。
『また』というのは、この旅行の前の『上海旅行』のことで、上海から蘇州へ日帰りで行った際、いろいろあって駅にたどり着けず、苦労してチケットを取った列車に乗れなかったという痛〜い経験をしたのだ。
(で、チクチクと私に責められ続けるというパターン。)

そんなことがあったので、今回は、「まず駅を見つけないと!」という使命感があったので、無事駅にたどり着いたってことがうれしかったのだそうだ。(これで、今回は『チクチク』されずに済むと、ホッとしたというのが真実?)

まぁ、前回と違って、指定券ではなかったので、次の列車に乗ればいいのだけれど、その次の列車が3時間くらい後じゃないとないので、私に『チクチク』されるのは間違いない。

とりあえず、無事に駅を発見することが出来たので(って大げさな…)、予定していた列車が出る14時25分までの間(あと1時間半ちょっと)に昼食をとることにした。
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トラーパニはアフリカへの船が出ている街なので、アフリカの料理『クスクス』がどこのレストランでも食べられる、とガイドブックには書かれているのだけれど、もちろん全てのレストランでクスクスを出しているという訳ではないのだそうだ。

せっかく中華を我慢して、クスクスを選んだのだから、適当に入ったお店ではクスクスを出していなかったというパターンだけは嫌だったので、ガイドブックにクスクスを出していると書かれているお店へ向かうことにした。

 トラーパニ駅   奥に見えるのはエリチェ

私は「今から食事をするために街中まで戻ったら、また列車に乗れないじゃない?」と思っていたのだけれど、夫が選んでいたお店は、駅のそばにあるということだった。
夫は、過去の苦い経験を忘れ、「何もかも計画通りだ」と有頂天だった。

でも、これで、ガイドブックに出ているレストランを探せなかったり、閉まっていたりしたら笑える〜と思ったのだけれど、あいにく(…じゃなくて幸い?)お店を発見することができたし(少し迷ったけど)、ちゃんと営業していたので、さっそくそのお店に入って食事をすることにした。

→ 次は昼食


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