Sicilia 2008

旅日記 8日目(2008/01/03)-08

... サント・スピリト教会はとても大きな敷地に建っているのだけれど、修道院が併設されているのだそうだ。
この教会を探している頃から雨がポツポツと降り出してしまっていたのだけれど、敷地内に入っても、教会の入口がどこなのか分らず、ウロウロしてしまった。
私達の持っていたガイドブックには教会の外観の写真はなかったので、どれが教会なのかが分らない。

ウロウロしているうちに雨がだんだん本降りになってきたので、とりあえず、ガイドブックに『修道院』と表示されている左の写真の通路を進んでいくと、中庭のようなものがあった。

その中庭に面した部屋では、先程のサンタ・マリア教会にもあったような、昔のアグリジェントの暮らしを現したミニチュアの展示があったのだけれど、こちらは、一室まるまるその展示に使われていて、なかなか見応えがあった。
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ミニチュアだけれど、なかなか精巧で面白い

その横の建物では、近所の奥さん達といった女性が数人、談笑していた。
教会の入口はどこか聞いてみようか?とも思ったのだけれど、その女性がいた隣に、2階へ上がっていく階段が見えたので、とりあえず、そこを上がってみることにした。

しかし、階段に入ろうとしたら、何かセンサーがあったらしく、コンビニに入った時になるようなメロディが鳴り出してしまった。
あれれ?これって不法侵入?と思い、また建物の外に出て、談笑している奥さん達の部屋のほうへ行ってみると、中から一人の女性が出てきて、『見学したいの?』というようなことを聞いてくれたので、「はい」と答えると、『ちょっと待ってて』とまた中に戻って、鍵のようなものを持って出てきてくれた。

階段を上がりながら、何かイタリア語で説明してくれたのだけれど、『ムゼオ』という単語しか聞き取れず、中には、何か展示があるらしいということだけ分った。
とりあえず、また「はい」と返事をすると、順番に、鍵を開け、部屋の明かりを点け・・・というような感じで、完全貸切状態で、各部屋を見学させてくれた。

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古い建物の装飾の一部が展示してある部屋の他、市民絵画展といった風の絵画の展示や、古くからのこの地方の生活ぶり(今度はミニチュアではなく、ホンモノの洋服や靴だったり、農耕具や食器など)の展示があった。

結局、この時、私達が見学したのは、教会ではなく修道院のほうだったようだ。
修道院は、今美術館・博物館として利用されているということなのだと思う。
先程、階段を上がりながら説明してくれたのは、そういうことだったのかもしれない。
イタリア語が話せたら教会の入口はどこなのか聞けたのだけれど、それも無理なので、とりあえず「ムゼオ」を見に来たということで納得してみることにした。
ずっと一緒に歩いて鍵を開けてくれた女性にお礼を言って、ここを出ることにした。

農耕具などの展示

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修道院・・・多分

外に出ると、雨はまだ本降りのままだった。
この雨の中、教会の入口を探して、また歩くのも嫌だったので、教会見学は諦めることにした。(本を見ると、教会は門が閉ざされていて、見学の際は声をかけて開けてもらうらしい。)

この後は昼食にする予定だったのだけれど、迷って歩くのも嫌だからと、夫が、先程案内してくれた女性の所に戻って、「この近くにおいしいレストランはありますか?」と聞くと、少し迷った後、『コンコルディア』という名前を挙げてくれた。
それなので、駅のインフォメーションでもらった地図を広げて、「この地図のどこですか?」と聞くと、一緒におしゃべりしていた女性に聞きながら、通り名を教えてくれ、地図に印を書き込んでくれた。
もう一度、よくお礼を伝え、地図を見ながら小走りでお店へと向かった。

→ 次は、昼食


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