Sicilia 2008

旅日記 8日目(2008/01/03)-09

... 修道院を出て、またぐるりとこの大きな敷地に沿って坂を下っていくと、アテネア通りに出る少し手前に美術館の人が教えてくれたお店があった。

先客は一人もいなかった。
ランチの時刻にはまだちょっと早いからなのかもしれないけれど、このお店は修道院の敷地のすぐ横なので、『お薦めのお店』というより『近くのお店』というこ

とで紹介してくれただけかも…と、ちょっぴり不安になったのだけれど、とりあえずメニューをもらって、お料理を注文することにした。

アグリジェントの名物というアーモンドのパスタのほか、なすとメカジキのパスタを頼み、前菜では、ムール貝のスープを頼んでみることにした。
他に、野菜をガッツリ食べたいと思い、インサラタ・ミスタを頼もうとしたのだけれど、『それはない』と言われたので、お店の人が薦めてくれた、カポナータを頼んだ。
カポナータのような料理は、いろいろな国にあり珍しくないのだけれど(名前こそそれぞれ違うけれど)、一応シチリアの名物なのだそうだ。
お店の人は英語は話さなかったけれど、一生懸命相談にのってくれて、感じが良かった。

少しすると、『ムール貝のてんこ盛り』が運ばれてきた。
これは、ブイヤベースとは順番が逆で、先に具が出てきて、あとからスープが運ばれてくるのかな…と話しつつ、とりあえず、ムール貝だけ食べてみることにした。

...

ワインもおいしかった

ムール貝てんこ盛り

しかし、いつまで待ってもスープが運ばれてくる気配がない。
ブイヤベースのことを考えたら、この貝のてんこ盛りを食べ終えてから、ということも考えられるのだけれど、ブイヤベースとは順序は逆なので、先に具を食べて、後からスープだけ運ばれてくるということはないような気がしたので(具といっても、ある意味出汁ガラだし…)、これが頼んだ『スープ』になるのだ、という結論に至った。

とはいえ、スープなのにスプーンも出ていない。
これは、どこかでそういうお店に入ったことがあるけれど、ムール貝の殻をスプーン代わりにして飲むのが正解なんだろうか…とも思ったのだけれど、やはり不便だったし、ほんの少ししかないスープがとてもおいしく、無駄なく飲みたかったので、スプーンを貰うことにした。
結局、これを平らげた後、最後まで『スープ』単品は出てこなかったので、あれがスープというのが正解のようだ。スープと思うと液状の部分が少なかったけれど、あれだけのムール貝から出ている出汁は濃厚で、ガーリックも効いていて、本当においしかった。

その後のパスタ2品も、しっかりとおいしかった。
やはり近所のお店というだけではなく、『おいしいお店』として紹介してくれたのだろう。

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アーモンドはペースト状になっている

ひねりの効いたパスタ(名前は失念)

ただ付け合せは、インサラタミスタがないからと言われて、カポナータを頼んだつもりだったのだけれど、何故か、カポナータだけではなく、インサラタミスタも運ばれてきた。
まぁ、生野菜と火を通した野菜で食感も味も違うので、そのまま食べてしまうことにした。

で、もちろん完食。返却しなくて良かった。
その後は、さすがに満腹だったので、食後はコーヒーだけにした。
なんだかんだ言って、どれもおいしいお料理で大満足で食事を終えた。

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↑サラダとカポナータ

エスプレッソのみ

夫は、教会にたどり着けなかったことを棚に上げて、「美術館の人に、おいしいお店を教えてと頼んだのは自分だ!」と、得意気だった。
でも確かに、雨の中、散々迷って下手なお店に入っていたら、今頃私のテンションも下がりまくりだったと思うので、確かにお手柄かもしれない。

■ TRATTORIA CONCORDIA
VIA PORCELLO 8
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駅からアテネア通りに入って少し進んだ所、サント・スピリト修道院の敷地に沿うように上がっていく道沿いにあります。
アテネア通りは右折、Porcelloという通りの右手です。

前菜にムール貝のスープを頼み、パスタ2品、付け合せ2品の他、ワインをハーフボトル、水、コーヒー2杯を頼んで45ユーロちょっとでした。

...

→次は、午後の部


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