Sicilia 2008

旅日記 8日目(2008/01/03)-16

... 門の外で待っていたのだけれど、バスはもちろんタクシーが通る気配がなかった。
この東端の門からは出てくる観光客もいなくて、管理事務所のような小さな建物の周りで、係りの人が2人ほど、後片付けをしているだけだった。

アグリジェントからパレルモに帰るのに乗る列車は、18時10分発の予定。

今は17時を過ぎた所だったので、列車の発車時刻まであと1時間はあるので、それ程焦ってはいなかったのだけれど、この場所から駅までの移動時間が、どのくらいかかるのかさえ分からない。
万が一、予定の列車に乗れなかったとしたら次の列車は20時発になってしまうので、「そうなったら、アグリジェントで夕飯を食べて行くことになるんだろね。」「旧市街の街並みは、クリスマスのイルミネーションがあったから、きっときれいだから、それもまたいいかもね。」なんて、珍しく前向きな話をしていた。
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写真もなくなってしまったので…エルコレ神殿前でみた夕日

が、それから5分も経たない時に、唐突に私のお腹が痛みだしてしまった。
持っていたカイロを出して、お腹に貼るという緊急処置を施してみても、改善される見込みがなかった。
「さっき、遺跡通りの途中にあったトイレまで戻ろうかな…」と言い出すと、夫が「さっきのトイレって、ものすごく遠いよー」と反対し、その緊急性を察知して「よし、じゃあ管理事務所に行って、タクシーを呼んでもらうよ」と言ってくれたのだけれど、「え・・・でも・・・今お腹が痛すぎて、タクシーに乗るのは無理かも・・・」とつぶやいたのだけれど、「でも、トイレまで戻るのは無理だから!」と夫は強引に管理事務所へ向かってしまった。

コンコルディア神殿

その後、夫が管理事務所から、「無事タクシーを呼んでもらえたよ〜、すぐに来るって」と戻ってきたのだけれど、旧市街のほうから迎車に来てくれるためか、そんなに『すぐ』にはやってこなかった。
こんなにお腹が痛い状態でタクシーに乗れるかなぁ…と不安だったのだけれど、奇跡的に(?)、私のお腹も小康状態になり、タクシーが到着した時には、ほぼ痛くない状態まで復活していた。
夫には、「おまえの腸はすごい!」と変な褒められ方をしたのだけれど、なんとか無事に駅までたどり着くことができた。
駅まではタクシーで10分もかからない距離だった。

駅に着いたのは17時30分過ぎで、列車の時刻までは、まだ30分くらいあった。
夫に「トイレに行く?」と聞かれたのだけれど、私の腸もほぼ完全復活だったので、元気に「トイレじゃなくてお茶する!」と答えてみた。
それなので、行きにバスのチケットを買ったバールで、ちょっとだけ休憩することにした。

■ アグリジェントの遺跡の廻り方

アグリジェントの遺跡群の効率のいい廻り方というのは、結局、今でもよく分かっていません。
神殿は日没近くまでやっていますし、考古学博物館を先に見学したほうが遺跡を見て楽しめると思うので、私達のルートが一番いいのかな?とも思うのですが、このルートの場合、最後のジュノーネ・ラチニア神殿から駅までの交通手段が難しく、タクシーを呼んでもらうなどしないといけません。管理事務所の方も、今回は親切にタクシーを呼んでくださいましたが、今後も必ず呼んでもらえるとは限りません。
(自分で電話をするように、と言われてしまうかもしれませんが、語学に自信のある方は、このルートでも問題はないと思います。)

考古学博物館が最後になってしまいますが、私達の逆ルートが無難で無駄がないコースかもしれません。
(タクシーを1度利用しますが、迎車ではないので・・・)
駅からタクシーに乗って、ジュノーネ・ラチニア神殿側、神殿通りの東側の入口へ向かってもらいます。
ここから歩いて、ジュノーネ神殿、コンコルディア神殿、エルコレ神殿の3つを見学し、西側の出入り口から一度外に出ます。
バス通りを横断し、駐車場やカフェがある神殿広場側の別の遺跡群の入口から入り、ジョーヴェ・オリンピコ神殿、ディオースクリ神殿を見学し、また同じ出入り口から外に出ます。
神殿広場からバスに乗って、考古学博物館前で下車、考古学博物館を見学後、またバスで駅に戻る、というルートです。

他にも、私達と同じルートで、最後にジュノーネ・ラチニア神殿を見学後、また同じ道を戻って、西側の出入り口、神殿広場側へ戻るというコースもあるかもしれません。

チケット類ですが、
遺跡と考古学博物館は共通チケットを買う
バスのチケットは、駅のホームの上の階にあるバールで買う

というのが便利だと思います。

→ 次は駅で


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