Sicilia 2008

旅日記 8日目(2008/01/03)-18

... そのお店は、可もなく不可もなくという外観だった。
夫は私のことをチラ見しながら、「ここでもいいんだけど…。できればもう一軒見て見たいなぁ、なんて思ったりして…」と、ボソボソとつぶやいていた。
一応、この日は、この旅最後の夕食だったし、私も、ここまで歩いている間に、だいぶ乗り物酔いから復活してきていたので、この場ですぐにお店を決めてしまわないで、もう一軒様子を見に行ってみるという意見
に賛同してみることにした。

夫が見て見たいと言っていたのは、ここから、それ程遠くないところにあるお店で、数日前のお昼に一度入ろうと思ったのだけれど、混んでいて入れなかったお店だった。
しかし、せっかく歩いていったのだけれど、そのお店は今晩もまた閉店していた。
(混んでいて入れなかった次の日のお昼にも行ったのだけれど、その時も閉店していた。…お正月休みなんだろうか。)

夫は、今回もまた不発だったので、ものすご〜く申し訳なさそうな顔をしていたけれど、私としても、少しでも長く外の空気を吸っていたほうが乗り物酔いが治って、食欲も出てくると思っていたので、無駄足だったけれど、(珍しく!?)文句は言わなかった。
また来た道を戻って、当初の予定通り、ガイドブックに載っているお店へと入ることにした。
お店の外は可もなく不可もなくといった感じだったけれど、中は雰囲気が良かった。

...

店内・・・奥の一角はクリスマスの派手な飾り
その他のところ落ち着いた内装

このお店も、前菜のブッフェが置かれていて、おいしそうなものもあったけれど、今回は盛り合わせはやめて、魚介のスープとトマトのサラダとメカジキのパスタの3品だけを頼むことにした。飲み物は、またしてもハーフサイズのカラフェを注文した。

少しして運ばれてきた魚介のスープは、お昼に食べたムール貝のスープと同じ様に、ムール貝がてんこ盛りになっていた。私はムール貝があまり好きではないので、夫が「なんだか、今日は失敗続きだなぁ…」と反省していた。
でも、見た目はムール貝てんこ盛りだったけれど、味のほうは、魚介のいいダシが出ていて、ムール貝があまり好きではない私でも、とてもおいしいと感じる味だったし、やはりレストランに入ってみても、食欲は戻ってこなかったので、そういう状態の胃にやさしい味だった。

その後の、パスタは、ソースはおいしかったのだけれど、長めのマカロニを2つくっつけたような形のパスタ自体がイマイチだった。
こういうパスタをアルデンテに仕上るのは不可能なんじゃないか?という気がしてしまう形状だったし、こういう形のパスタにする意味もよく分からなかった。
フォークに巻くような形ではなかったのだけれど、一口で食べられる長さでもなく、油断すると、ズズズッという音を立ててしまう、ものすごく高度な技が必要なパスタだった。

...

私は、あまり食欲がなかったので、付け合せで頼んだトマトをひたすら食べていたのだけれど、やはりワインは一口も飲む気にはなれなかった。
それなので、夫は、ハーフサイズのワインを一人で飲むことになり、程よく酔い、パスタの味はイマイチだったけれど、妙にご満悦だった。
食後、デザートはやめてコーヒーだけを頼んで、食事を終えた。
最後の夕食は、外観と同じく、可もなく不可もなくというか、可(もしくは良)もあり不可もあり?な食事となった。

食後、夜のパレルモは、これが最後なので、またクアットロ・カンティの写真を撮り納めとばかりに、何枚も撮った後、ホテルへと戻った。

→ 次は、最終日


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