Sicilia 2008

旅日記 9日目(2008/01/04)-03

... この後、ノルマン王宮の近くにもうひとつ見たい教会があるというので、それを探してぐるぐる歩いたのだけれど、なかなか見つけることができなかった。
何度か行ったり来たりした後、やっと夫が見たいという教会を見つけたのだけれど、この教会も大修復工事中で、中に入ることは出来なそうだった。
この教会も工事のために完全にシートで覆われていたので、なかなか発見できなかったのだ。
見学することは出来なかったけれど、とりあえず発見することは出来たので、夫も納得して、あとひとつ残っている本日のメインイベント『マッシモ劇場』を見学するため、新市街へと向かうことにした。

今いる場所から、新市街は少し距離がある。
今までは、街中観光がてらに歩いていた距離だったのだけれど、最終日でさすがに疲れがたまっていたので、タクシーで移動してしまうことにした。
ノルマン王宮の横のインディペンデンツァ広場まで戻り、広場前のバス停の向かい側(…って、つまり広場側)のタクシー乗り場へ行き、そこで客待ちをしていたタクシーに乗車した。

...

私達が乗ったタクシーの運転手さんは、とてもおしゃべりな人で、ほとんどイタリア語しか話さないのだけれど、『モンレアーレはきれいだよ、行ってみない?』などと話していた。
単純にシチリアの自慢をしているのだと思い、「モンレアーレは数日前に行って、きれいだった」とか「その後はエリチェに行ったけど、エリチェもきれいな街だった」なんて話していたのだけれど、どうもそういう話には食いつきが悪く、『どこそこに行かないか?』という話に戻ってしまうのだ。そこでようやく、運転手さんは、シチリア自慢ではなく、『自分のタクシーを使って、どこか遠くへ行ってくれ』という客引きをしているのだと気付いた。
それなので、「今日帰るから、どこにも行けない」と断ると、今度は『飛行機?』と聞いてきたので、そうだと答えると、『それじゃ、このタクシーで空港まで行くといいよ』と勧誘してきた。

パレルモ空港までは、タクシーで行く予定をしていたので、この運転手さんのタクシーに乗ってもいいかなぁとは思ったのだけれど、ここまで熱心に(しつこく?)勧誘されると、ちょっとひいてしまって、予定通りホテルで呼んでもらったほうがいいのかな?という気もしてしまった。
でも、この運転手さんも悪い人ではなさそうだったし、運転も乱暴ではなかったので、根負けして、この運転手さんにお願いしてみることにした。
空港までいくら?と聞くと、40ユーロという答えが返ってきたので、「まけて!」とお願いしてみると、『メーターだったら50ユーロする距離だから、40ユーロが限界だよ』と言うので、もうなんだか完全に気勢をそがれてしまっていたので、言い値で手を打ってしまった。

その後、運転手さんの携帯電話の番号などを教えてもらい、15:30にホテル前に迎えにきてもらえるよう約束して、マッシモ劇場の前で別れた。

マッシモ劇場をルッジェロ・セッティモ通り方面から見る

マッシモ劇場を見学する入口が分からず、ポインセチアで造られた2008年の飾りが施された大階段を上がって、上の階へ入ってみると、ロビーがあってチケット売り場があったのだけれど、そこはコンサートのチケット売り場だった。
係りの人に「見学のチケットはここで売ってないんですよね?」と聞くと、下の階にあると教えてくれて、中にある階段を下りて行くようにと案内してくれた。
本来、建物を見学する人は、階段を上がらず、劇場に向かって左側の奥にある入口から入るようになっているようだ。

見学用の入口を入った所は、小さなミュージアムショップ兼カフェ兼受付になっていた。
マッシモ劇場の内部もガイドツアーでのみ見学が出来る。

係りの人に見学したい旨を伝えると、きれいな英語で、『英語のガイドでいい?』と聞いてくれたので、とりあえず「日本語はないですよねー」というお決まりの答えを返したのち(←もちろん日本語はない)、英語だったら、何時と何時のツアーがあると教えてくれた。

タクシーの運転手さんとの待ち合わせの時間もあるので、どの時間にしたらいいか真剣に悩み、このツアーって何分ですか?と聞くと、1時間だという答えが返ってきた。
そんなに長いツアーだと、昼食が…と思い、もっと短いツアーってないんですか?と聞くと、『イタリア語のみのツアーなら40分よ』という答えが返ってきた。
それなので、英語でそういう短いツアーはないんですか?と、しつこく質問すると、『英語のツアーは、イタリア

...

マッシモ劇場の大階段

語、英語、フランス語と各言語で順に説明するので、どうしても1時間必要なのだ』と説明してくれ、私達も納得した。

結局、最後の昼食をしっかり食べるということを優先し、「どうせ英語のツアーだって、半分くらいしか理解出来ないんだし、イタリア語だって一緒だよね」と、食欲優先でイタリア語ツアーに申し込むことに決めた。
イタリア語ツアーの開始時間まで、あと40分くらいあったので、この辺りのお土産物屋さんを見て時間をつぶすことにした。

→ 次は、新市街をぐるぐる


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