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 Italy+Switzerland  2018

旅日記 5日目(2018/05/02)-04

とりあえず外は雨で寒いので、町中散歩は明日にして、しばらく部屋でのんびりすることにする。

以下長々と書くけれど、それは全て私たちの勘違いと誤解からきている。
結果的にこのホテルはちゃんとしたホテルで何も問題なかったどころか、部屋も快適だったし朝食も美味しかったし本当に良いホテルだった。

しかし、この時は係の人が一人しかいなかったということと、レストランが閉まっていたということで判断力が鈍っていたのかもしれない。
ということで、以下は勝手に勘違いし思い込んでしまった私たちの苦闘(⁉)を記します。

翌朝撮ったホテルの外観
前の通りが狭いので
広角レンズのゆがんだままの写真です…

たった一人しかいなかった係の人は英語は苦手みたいであまりコミュニケーションが取れなかったこともあり、お酒臭かったし、こんなに寒いのに白いTシャツにパジャマズボンみたいな恰好だったし、背がすごく高かったし…で、ずっと笑顔だったけれどちょっと変な人なのかもしれないなんて疑っていた。<実際は、お酒の件は前述の通りだし、パジャマズボンだと思っていたのはシェフなどが着るユニフォームのズボンで、翌朝それに上着を着たシェフスタイルで朝食を供してくれた。調理が終わったから上着だけ脱いでくつろいでいたのだと思う。言葉だってドイツ語だけではなくイタリア語も話せるようだったし(私たちよりずっと語学は堪能なのかも。私たちが独・伊どちらも全く分からないからコミュニケーションがとれなかっただけ)、全然変な人ではなくちゃんとした人だったし本当に最後まで笑顔で良い人だったのだけれど、この時の私たちは分かっていなかった…。>

そして、ホテルに入ってからパスポートなど何も確認されずチェックインらしい手続きは何もなかった。
このこと自体不安になったし、名前も聞かれなかった気がするのでこの日宿泊するのは私たちだけなんだと思い込んでいた。<これも翌朝朝食の際には私たちの他に3組分の席がセッティングされていたのでそうではなかったらしい。パスポートについてもチェックアウトの際に提出してコピーをとっていたのでちゃんとしていた。名前については覚えていないけれど自分たちが名乗ったのかもしれないし、駅からの電話の際に駅の人が問い合わせで知らせてくれていたのかもしれない。それか単純に他の人はすでにチェックイン済みだったのかも。>

バスルーム
シャワーのみでしたが暖房があって暖かかったです

そんなこんなで、なんとなく怖いね…なんて話していたのだけれど、私がトイレに入っている時に、夫がその扉に向かって「今、テレビつけた?」と真剣な声で尋ねてきた。「トイレにいるんだからテレビの操作をする訳ないでしょ」と答えると、ベッドでゴロゴロしていたら何もしないのにテレビがついたとのことだった。
これはなかなか怖い。

隣の部屋のリモコンに反応してしまったのかもしれないけれど、この時お客さんは私たちだけだと思い込んでいたので、「…でも誰もいないはずだよね…」となって恐怖に打ち震えることとなる(ってだいぶ大げさだけれど。しかも私はこの目で見ていないので、これに関してはほとんど怖くなかったけれど)。
夫は部屋の外の廊下にパソコンのようなものが置いてあったので、そこで先程の係の人が作業していて、その何かに反応したのかも…と自分に言い聞かせていた。<これも実際は、隣の部屋に泊まっていた人のリモコン操作に反応しただけだったのかも。もしくはタイマー?>

トイレはなんと温水洗浄便座
まさかスイスのこんな田舎の町で出会うとは
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スイスのメーカーでした

最初はこんなソワソワした気分だったけれど、部屋の内装は落ち着いた雰囲気だったし、暖房もよく効いて暖かかったので、かなり快適な室内環境だった。
テレビではフランス語版の魔女の宅急便を放送していたので、ぼんやりそれを見ながら(ストーリーがわかっているのでフランス語でも問題なかった)夕飯の時間までゴロゴロ過ごした。

その間夫がネットでレストランを調べ候補を挙げたので、そのお店の開店時刻の8時に合わせて夕食に出かけた。

昼間来た時でも寒かったので、さらに重ね着し寒さ対策をして出たのだけれど、標高1444メートルに太刀打ちできるコートではなかったのでものすごい寒さだった。
寒い寒いと悲鳴を上げつつ少し離れたところにあるレストランまで速足で行ってみたのだけれど、なんとそこも閉まっていた。
この時期この町は完全にオフシーズンなのだ。

ここで迷っていたら凍死しそうな寒さだったので、ここまで来る途中、ホテルの並びに雰囲気の良いレストランが営業していたのでそこに戻ることにした。
ここもホテルのレストランでスイス料理のお店だった。
とても感じの良い奥さんが接客を担当していた。

寒かったので、まずは大麦入りのスープ
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サラダ(これは下に写真を載せたレシュティとセット)
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レシュティ
具材が選べたのでベーコンと玉ねぎをチョイス
ピクルスがハートでかわいい
(調理担当は旦那さんだったと思う)
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シュニッツェル

ワインは500mlのカラフェでスイスのものを頼んだ。
まぁまぁ美味しいワインだった。
前回のスイス旅行の際は、美味しいと評判のスイスワインなのに、頼んだものがほとんどすっぱくて良いワインに出会えなかったのだけれど、今回は昨晩のワインも美味しかったし、なかなか良いものに出会えている。

料理は全体的に塩が強い味付けだったけれど美味しかった。
お店の奥さんは本当に感じがよくて、常連さんの相手をしていたけれど、私達にも頻繁に色々なことを話しかけてくれた。
調べたお店には行けなかったけれど、満足できる夕食となった。

上機嫌だったので、食後のデザートとコーヒーも頼みました
デザートはジェラート盛り合わせ
トータルで97フランくらいでした

食後は歩いてホテルへ戻った。

その後、隣の部屋からかすかにテレビの音が聞こえているような気がした。
それでもまだ自分たちしか泊まっていないと思っていたので、先ほどの係の人がホテルに住み込んでいて隣の部屋にいるのだと思い込んでしまった。
大きなホテルではないとはいえ、よりよって隣の部屋を選ぶなんて…こちらの様子をうかがっているのかも…ちょっと気持ちが悪いと思ってしまった(ああ勘違い、本当に失礼な勘違いで今思うと本当に申し訳ない…)。

部屋の扉にはチェーンのようなものはなかったので、係の人はマスターキーがあるだろうから夜中に強盗に入ってきたらどうしよう…、あの人はそこまで悪い人ではなさそうだったけれど、悪い仲間にそそのかされて手引きだけするなんてこともあるかもしれない…なんて思って不安な気持ちになってしまった。
この件に関しては夫はそんなに怖がっていなかったので、安易なサスペンスドラマの見過ぎと言われたけれど、部屋の扉の前にこの日使った傘を干して、何かあったらこれが動く音で起きられるし、強盗も素早くは入ってこられないだろう…と自分に言い聞かせて眠りについた。<これについても実際は隣に誰かが泊まっていただけだったんですよね…。数組泊まっていたので隣の部屋になるのも当然だし。翌朝早く起きた夫が窓の外を眺めていたら、係の人が出勤してくるのが見えたと言っていたので係の人は住み込みではなかったです。本当に妄想炸裂で申し訳ない。>

そんな諸々の種明かしに気付いていない私たち。
こうして(思い込みによる)サスペンスな夜は更けていく。

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