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Napoli 2019

旅日記 6日目(2018/12/31)-03

この日は大晦日だけれど特にカウントダウンのイベントに参加するのではなく、ホテルの部屋から「ものすごく恐ろしい量の花火が打ちあがる」という噂のナポリの年越しの雰囲気を味わう予定だ。

夕食は運が良ければ町中のレストランで、無理そうだったら何か買ってきて部屋で食べることにしていたのだけれど、町が「花火で恐ろしい状態」になる前に済ませたかったので5時前にホテルを出発した。
ホテルのすぐ近くに1軒レストランがあったけれど、まだ営業していなかった。(この日は特別営業っぽい雰囲気だったので、開いていても入れなかったと思う。)

ホテルの外観
派手にライトアップされています

もうすでに町がざわつき始めていたので、中心街へ出るのではなくケーブルカーでヴォメロの丘へ上がってみたら、あまり混雑していないレストランが見つかるかもしれないと思いホテルを出て左に進みケーブルカーの駅を目指したのだけれど、歩けども歩けども駅が見つからない。(本日2度目。)

こんなに遠くないはずなので見落としたのかもと思いホテル方面へ引き返してみると、乗り場っぽい場所の門が閉まっていた。
この他にも乗り場があるのだろうか?と思いホテルに近い所まで戻っても、他に駅らしい場所はなくその途中に売店があったのでそこで聞いてみると、お店の人はイタリア語のみだったので、本当に閉まっているのか、なんで閉まっているかなど肝心な所は分からなかったけれど、駅はこの道の先にあるという説明だったので、やはり閉まっている所が駅だったのだと思う。

何か他にも手段があるかな?と思い「この辺りにレストランかスーパーはありますか?」と聞くと、ジェスチャーを交えて「町の中心へ出ないといけない」といい、町中に行くには「(斜め上に向かった)フニコラーレ、(斜め下に向かって)フニコラーレ」と一生懸命ケーブルカーを乗り継ぐのが便利だと説明してくれた。
切符も売っているお店だったので、実際の90分券を手に「このチケットで乗り継ぎも大丈夫だ」と教えてくれた。

結果的にこの日はケーブルカーは利用できなかったけれど、この方法は翌日以降に活用した。自分たちでは思いつかなかったと思うので面白い移動手段を教えてもらえてよかった。
お礼を言ってそのお店を出た。

もう花火が上がり始めています
この時で17時半ごろ

ということで、ケーブルカーは(多分)動いていないし、これから地下鉄駅まで行って中心街に移動しても予約なしで入ることができるレストランは簡単には見つからない気がしたのでレストランは諦め、午前中に迷って歩いた辺りまで坂を下って、そこまで行けばスーパーはありそうなので、何か買ってホテルで食べることにした。

坂を下り始めて少しすると途中に小さな食料品店のようなお店があったので入ってみると、お肉やハムなどを売っているお店のようだった。
何か食事になるようなものはあるか聞くと、ハムをスライスしてパンに挟んであげるよと言って作り始めそうになったのだけれど、具がハムだけのパンでは淋しい気がしたので慌てて止めて、そのお店で手を打つのではなくもう少し坂を下ってみることにした。

坂をずっと下って賑やかな所まで行きました

この頃、ちょっとだけ雨がポツポツと落ちてきていました
サレルノのB&Bにチェックインした際に
来てくれた女の子たちが言っていた天気予報通りです

下まで降りても営業しているレストランはなかったけれど、この日の食料を買えるお店はあったので、スーパーでスパークリングワインなどの飲み物やおつまみになりそうなお菓子を買い、その近くのテイクアウトの軽食屋さんでフォカッチャのサンドイッチやパンを買って温めてもらった。

この頃には散発的だけれどあちらこちらで花火や爆竹の音がしていた。
遠い昔シチリアでの年越しで経験した足元ではじける爆竹やミュンヘンで経験した足元すれすれを飛んでいくロケット花火などがよみがえってきて、爆音におびえつつ坂を上がってホテルへ戻った。

安全なホテルの室内で、買ってきた飲み物とパンで夕食にする。

半分にちぎっちゃった後だけれど
フォカッチャのサンド
.
小さなカルツォーネのような感じのパンなど

若干淋しい夕食だけれど、こんな感じになるのではないかな?と予想していた中では上位のもの(好みのパン)を食べられたので満足だった。(事前にレストランを予約しておけばいいのでは?という意見があるかと思うけれど、そこまでしなくてもいいと思えるお年頃です。)

この後はお風呂に入って12時ちょっと前までひと眠りすることにする。

部屋のバルコニーに出て状況確認
まだ嵐の前?

ひと眠りした後夜中の11時半くらいに起きだすと、まだ花火は散発的といった感じだった。

ベッドから起きだし窓から外を眺めながら先程買ってきたスパークリングワインを飲んでその時が来るのを待つ。(バルコニーはそれ程大きくないので、室内の窓側に椅子を置いて時々バルコニーに出るという体制。)

そろそろカウントダウン

ナポリのカウントダウンは正式な会場もあると思うけれど、それ以外個人がそれぞれの場所で勝手に花火を打ち上げている。
それなので12時きっかりに上がるのではなく、その少し前からあちらこちらでボンボンあがり始め、12時を過ぎた頃には戦争かな?と思う程の爆音でいたるところから結構な規模の花火が打ちあがっていた。

写真では伝わらないと思うけれど
本当にすごい量の花火があちこちから上がっています
映画の中の戦場のような爆音でした
.

町中が盛り上がっているだけでなく、私達が泊っているホテルのレストランなのか個人の客室なのか分からないけれど上から爆竹が降ってきていた。
下の道路に向かって投げているようだった。
私たちが部屋のバルコニーに出ていても当たるような距離ではないけれど、近くで鳴る破裂音は結構怖かった。

こんな状況でも数年前に比べると落ち着いているのだという話だったけれど、今まで経験したことのない量の花火を見た。
もう歳も歳なので、この騒動の町中で過ごそうなんて思わなくて正解だった。
安全な場所で(上から爆竹は降ってきたけれど)、この年越しを経験出来て大満足だった。

外の花火はまだまだ収まることなく打ちあがっていたけれど、体も冷えてきてしまうのでベッドに戻ってまた寝ることにした。

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